住環境をより軽くする『コリビング』という暮らし方に込める思いとは #運営会社インタビュー①
みなさんは『コリビング』という言葉を聞いたことがあるでしょうか?コリビングとは、従来のシェアハウスとワークスペースを合わせた『住職一体型施設』のことを指します。
リモートワークやワーケーションなど働き方が多様化している現代では、このように暮らし方も多様化しつつあるのです。
そこで今回は、『コリビング』という新しい住まいの形を提供する株式会社Q Livingをご紹介します。『コリビング』に込める思いや今後の住まいのあり方について、代表の村田さんにお話をお伺いしました。
目次
人生の選択は一緒に過ごす人や環境で変わる
ー まず、普通の賃貸でもなくシェアハウスでもない『コリビング』を始めようと思ったきっかけを教えて下さい。
村田さん:20代後半の時に友人としていたハウスシェアが楽しかったというのが最初のきっかけになります。その時一緒に住んでいた友人とそこに遊びに来てくれていた友人とのコミュニティが今も続いていて、あとになって振り返ると、このハウスシェアをしたことで自分の人生の進む道に大きく影響したと思っているんです。
僕は遠回りをして大学に行ったのですが、さまざまな企業で働く同世代の友人たちがまぶしく見えて、自分が遅れていることにコンプレックスを感じて正直結構焦っていたんです。
そのため当時は、大企業や就活人気企業を魅力的に感じていました。コンプレックスを解消したかったんだと思います。
一緒に住む友達と話していると、彼らも大企業に勤める中で、このままの道でよいのかと悩んでいました。その姿を見て、どの道に行っても悩みはあるので短期視点ではなく、時間をかけても、本当に人生で進みたい道に進んでいこうと考えるようになりました。それが私にとっては事業をやることでした。
ー 確かに、誰かと住むとその人の人生の一部を見ることができるので、いろいろ考えさせられる場面って多いですよね。結局村田さんは就職されたのですか?
村田さん:はい。リクルートへ就職しました。こういった選択って、後から振り返ると環境や一緒に過ごしている人で変わってくると思うんです。
特に今の20代30代の人って当時の私たちより人生の選択肢が多いがゆえに、悩みも増えてるんじゃないかと思います。だからこそ、住まいからその人の人生が良い方向に進んでいくことを応援できるような環境を届けたいというのが、コリビングをはじめたいと思った根本ですね。
もっと気軽にシェアハウスという選択ができるように、シェアハウスのイメージを変えたい
ー よくある交流型のシェアハウスとは違い『都会型ひとりずつ暮らし』というコンセプトにした背景を聞かせてください。
村田さん:コリビングという暮らし方を、自然な選択肢にしたいと考えています。
シェアハウスやコリビングを経験したことがない人に、コリビングを選んでもらえるような施設にしたいということをベースにして考えた結果、『都会型ひとりずつ暮らし』というコンセプトに至りましたね。
ー 実際に今入居されている方もシェアハウスが初めてという方が多いんですか?
村田さん:はい、実は60%くらいの人が初めてという方たちです。シェアハウス経験してる人というのはシェアハウスはこうしていくと良いというのが分かっているので、その人達が自然に盛り上げてくれています!
シェアリングのメリットを最大限に生かして、生活の質を高める
ー 御社が運営されている「THE DAY浅草橋 」には、ワークスペースの設置やリネン交換・白米サービスなどの充実したサービスや共用設備があると思うのですが、こんなにもサービスが充実しているところは珍しいですよね。このような環境を整えようと思った理由や背景はあるのでしょうか?
村田さん:入居していただくみなさんの人生がいい方向に進んでほしいというのがベースにあります。
働く環境など人生における環境変化のサイクルが、昔よりも早くなっていると思うんです。でも、住環境ってまだまだ「重い」ところがあって、例えば初期費用だったり審査、他にも家具家電を揃えたりなどでなかなか環境の変化が進まないのが現状だと思います。なので、住宅が軽くなることがすごく大事だと思っているんです。
住環境の変化のサイクルを軽くすることで、人生においてより多くの選択ができるようになると思うんですね。
この考え方が、コリビングにおけるサービスの充実にも繋がっているのですが、サービスとして提供することで入居者一人ひとりの暮らしを支えたいと思っています。
初期費用を入居しやすい金額設定にすることや、退去もしやすいように、契約期間を1ヶ月単位で柔軟に調整できるようにしたりと、次の暮らしに進みやすい環境を整えることを意識しています。
あとは、シェアリングのメリットを最大限に活かすことで少しでも暮らしの質を高めてもらえると思うんです。良い家具や家電を入れたり、サブスクを利用してもらったりなども、シェアリングをすることで低コストで運営側から提供できるのもシェアハウスやコリビングのいいところだと思います。
ー 一人暮らしをするとなるとそれだけでも多くの費用がかかってくるので、浄水器やソーダストリームなどの一人暮らしでは買わないようなものが揃っているのは嬉しいポイントですね!実際に御社で提供されているライフサービスを利用されている方はどのくらいいらっしゃるのですか?
村田さん:白米サービスとリネン交換のサービスは人気で多くの方に利用していただいていますね。もともとホテルだったいうこともありリネンサービスを始めたのですが、入居者数が多いことで一人あたりのコストを抑えることができ、ここでもシェアリングのメリットを活かせていますね!
ー そうですよね!シーツなどのベッドリネンって意外と洗濯するの面倒くさかったりするので、リネン交換ができるのは嬉しいですね。
自分にあったコミュニティライフを選択できる住まいを提供したい
ー シェアハウスとは少し違った『コリビング』ですが、今後どのような人に入居してもらいたいですか?
村田さん:シェアハウスを経験されて魅力を知っている方はもちろん、シェアハウス未経験の方にも入居していただきたいですね。というのも、コリビングは、その人の気分やコンディションに合わせてコミュニティとの距離感を自由に選択できる住まいだと思っています。
家族のように仲良くなれるコミュニティを楽しんでくれる人もいれば、何気ない会話のある日常が心地いいと思う人もいます。コリビングに求めるものって人によって様々ですし、様々なものがあっていいと思っています。
それが僕らの提供するコリビングの形でありたいですね。
ー 様々なニーズを持つ人が集まるコリビングって素敵ですね!今後はどのようなコリビングにしていきたいですか?
村田さん:今いくつか施設の開業を予定していて、全国の都市部に広げていきたいと思っています。将来的には入居者の方限定で複数施設の利用ができるように展開していきたいですね。
会員サービスに近い形で、全国の施設を利用したり泊まったりするイメージです!
ー サブスクみたいなイメージですよね!働き方が多様化している今にピッタリなので、需要もありそうですね!やはり、「THA DAY浅草橋」のような大型の物件で考えられているんですか?
村田さん:はい。大型の物件の方がカスタマーに届ける価値が大きくなるので、一定規模以上の大型の物件で考えています。
理由は2つあって、1つ目が一人暮らしでは得られない豊かな共有部の提供ができる上に、入居者の数が多いのでシェアリングのメリットがきいてくるからです。
それと2つ目が、コミュニティの安定という点ですね。少人数で住むコミュニティは良くも悪くも本人たち任せなところがあるので、自分たちで構築するからこそすごく濃くなるときもあればそうならない時もあって安定しないんです。
一定規模以上の場合は運営からも良い状態が続くようにサポートができると思っています。
ー 働き方が多様化してきているように、暮らし方も多様化して今以上に『コリビング』という暮らし方が広まるといいですね!本日は貴重なお話をありがとうございました。