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  • 2022.09.12
  • 公開日:2022.07.14

家族でも友達でもない、それでいて家族のような友達のようなコミュニティを作りたい #運営会社インタビュー②

「シェアハウスって実際に交流できるの?」
そんな風に思われたことのある方も多いのではないでしょうか?

シェアハウスという暮らし方が広がりつつある今、数多くのシェアハウスがありますが ”シェアハウスのあり方” や ”シェアハウスの雰囲気” は物件ごとにさまざまです。

プライベートを重視したタイプのシェアハウスから交流をメインとするシェアハウスなど、各物件ごとにシェアハウスや入居者さんの色が異なります。

そこで今回は、『家族でも友達でもない、それでいて家族のような友達のようなコミュニティ』というコンセプトで複数のシェアハウスを運営するHidamari株式会社をご紹介します。

シェアハウスにかける想いや取り組みについて、代表の林田さんにお話をお伺いしました。ぜひ、自分に合ったシェアハウスやコミュニティ探しのきっかけになればと思います!

Hidamari株式会社 代表取締役 林田さん

九州への自転車旅で気づいた交流することの良さ

まず、シェアハウスを始めようと思ったきっかけや背景を聞かせてください。

林田さん:大変長くなるのですが、きっかけは私が高校生の時に体験したこととリンクしているんです。実は高校生の時にあまり学校に行かない時期がありまして、学校に行くふりをして全く違う高校の卓球部で卓球をしたりとか、違う塾に行っていたりとかしたんです。(笑)

塾もちょっと変わっていて、朝から開いている塾だったんですけど、そこに集まる子って学校でうまくいっていない子や県外から来ている子たちだったんですね。学校に行かずに他校や塾などの別の場所でコミュニティを広げていたので、こうゆう自分を受け入れてくれたところが自分の居場所になっていったんです。

その時に、自分の居場所は自分で見つけて良いんだということに若くして気づくことができましたね。このことに気付けるようになってからは自分の器が大きくなって、高校のクラスが嫌だったのに、そのクラスがすごくちっぽけに見えたんです。

色んな人と出会って、色んな人の話を聞いて器が大きくなったことで、今まで行けなかったクラスにも行けるようになり、無事に高校を卒業しました。

確かに高校生の時に関わるコミュニティってすごく限られてますよね。

林田さん:そうなんですよ。大学に進学してからは高校時代の経験もありコミュニケーション能力が高くなったので、大学デビューに成功しましたね(笑)

林田さんの高校時代

そうなんですね。(笑)大学って価値観を広げることのできる場所でもあるので、コミュニケーション能力が高いといろんな経験ができそうですよね!

林田さん:はい。それである日、うちに遊びに来た中学の同級生が次の日にいきなりダンボールを9箱ほど送ってきて、一緒に芸人にならないかって誘ってきたんです。

芸人ですか!?(笑)

林田さん:はい。(笑)一ヶ月悩んだんですけど、結局断ったんですね。その時に、親と縁を切ってまでやりたいことがある同級生と、方や大学デビューに成功して楽しんでいる自分がいて、もし自分が一緒に芸人になってうまくいったとしたら、今の人生を生きている時にすごく悔しいだろうなと思ったんです。

それで自分もいろんなことを始めようと思って、大学生が考えられる範囲で興味のあることをしてみたんです。アクセサリー作ったり、ネットオークションをしたり、写真撮ったりなど。

でも、どれも続かなかったんですよね。それで、3年生の夏休みに九州を自転車で旅したんです。たまたま鹿児島駅の裏に1500円で泊まれるリトルアジアというゲストハウスがあって、そこに滞在したんですけど、そこには外国人や高校生、おじいちゃんなどいろんな人がいて、みんなで食卓を囲んで色んな話をしたんです。

年代も性別も国籍もバラバラなのに色んな話を聞けて、この経験ですごく刺激を受けて価値観が広がったんです。これが自分の高校の時に行き場をなくした時期に場所を作ってくれたコミュニティとリンクしたんですよ。

この瞬間にちょうどこうゆうの場所を作りたいなと思ったのが、シェアハウスを始めようと思ったきっかけです!

誰かの居場所を作るって素敵ですね!九州への自転車旅がきっかけでシェアハウスを始めようと思われたと思うのですが、なぜゲストハウスではなくシェアハウスにされたんですか?

林田さん:最初はゲストハウスみたいにフラットに色んな人が出会う場所を作りたいと思っていたのですが、ゲストハウスを勉強していくと海外にはたくさんあっても、当時の日本にはまだまだ少ないことが分かったんです。

それで、大学を休学して世界中のいろんなゲストハウスを見て回ることにしました。気に入ったところがあれば1.2ヶ月と長くいたので、そこにいる人たちと本当に仲良くなったんです。

この時に、ゲストハウスよりも長いスパンで交流ができることの良さを感じて、シェアハウスにしようと決めましたね

ベトナムの現地の方とのお写真

ご自身で経験されたからこそ、中長期的な交流ができるシェアハウスの良さを広めたいと思ったんですね!

ハンガリーのゲストハウスでのお写真

”管理しない管理”でより共同生活を楽しんでもらいたい

複数物件のシェアハウスを運営されていると思うのですが、やはりどの物件も入居者さん同士の交流を重視しているんですか?

林田さん:そうですね。僕たちは入居者さん同士でコミュニケーションがとれるようなシェアハウスを作りたいと思って作っているので、交流が生まれるということは大切にしていますね。

交流を重視されているということ以外にも、アンバサダー制度やフェロー制度といった入居者をサポートする制度が充実していると思うのですが、このような制度について詳しく聞かせてください。

林田さん:弊社で実施しているアンバサダー制度とは、シェアハウスでのリアルな日々の暮らしをSNSやブログを使って発信していただく制度です。物件PRをお願いする代わりに3ヶ月間無料で住んでいただくというものですね。

一方でフェロー制度は、シェアハウスの業務をお手伝いしたぶんだけ家賃が減額される制度です。具体的には、内見案内や退去立会い、シェアハウスの定期巡回などをお願いしています。

管理人制度というのは他のシェアハウスでもよく聞きますが、ここまで運営会社と一緒になって入居者様自身が管理運営をする制度があるのは珍しいですね!

林田さん:そうですね。大型のシェアハウスって管理人がいるというのが主流なのですが、僕らのシェアハウスは8,9部屋の戸建て物件がメインになるので、そもそも部屋数が少ないという特徴があります。

管理人をおくとコストも発生しますし、管理人がいないハウスのほうが住みやすいこともあるじゃないですか(笑)住人同士で生活が楽しければ、あとは僕らがサポートするだけでよいと思っているので、管理人をおいて管理するというよりは、住人さん同士でどうやったら一定のルールを守りながみんなが共同生活を楽しめるかという、”管理しない管理”で主体的に動いてもらえる入居者さんが増えていく仕組みを取り入れています。

入居者さんとの交流

”管理しない管理”って良い言葉ですね!(笑)アンバサダー(フェロー)は各物件に1名ずついらっしゃるのですか?

林田さん:そういうわけではないですね。「この物件最近弱いな」「もう少し盛り上げたいな」というときは、アンバサダー(フェロー)を募集して入居者さんの力を借りています。

やはり物件ごとに交流がある物件とない物件もあると思うのですが、交流がない物件に関しては盛り上げていきたいなというとこでアンバサダーを募集することもあるのですか?

林田さん:はい、ありますね!ただ、シェアハウスごとに雰囲気も異なるのでケースバイケースにはなりますね。

なるほど、無理に管理することはせず、入居者さんが主体的にシェアハウスを運営してくれるような雰囲気作りをサポートしているんですね!

シェアハウスを気軽に入居できる場所にしていきたい

最後に、今後どのようなシェアハウスを作っていきたいかやシェアハウスをどういうものにしていきたいかというのをお聞かせください。

林田さん:そうですね、コミュニケーション主体のシェアハウスが各地にどんどん増えていったら良いなと思います。あとは、地方でもやりたいですね!

東京は家賃も高く、シェアハウスと普通の家賃とのギャップがあるので集客しやすいですが、地方の場合は家賃も安いので普通の賃貸とシェアハウスとのギャップがあまりないんですよ。だからこそ、シェアハウスを選択してもらえるような付加価値のあるコンセプトや物件が重要になると思っています。

家賃ではない高い付加価値のある物件を地方にも増やして、ひだまり住人が自由に物件間を移動できるようにしたいですね。

あとは、もっと一般の人にシェアハウスを広めて、気軽に入居できる場所にしていきたいという思いもあります。

素敵ですね!各地にひだまりさんのシェアハウスがあることで、複数拠点の移動が可能になりよりコミュニティが拡充しますね。

林田さん:はい。また、弊社ではこれまで空き物件を活用したシェアハウス運営を行ってきましたが、物件オーナーが現在お住まいの自宅をシェアハウス化して運営を行っていく”シェアホスト”という制度を新たに作りました。

このような新しい形のシェアハウスも広めていきたいなと思います。

確かにオーナー様と一緒に住むシェアハウスって新しいですね!コミュニティの広げ方って本当に色々あるなと、今回のお話をお伺いしながら思いました!

林田さん:そうですね。シェアハウスで生まれるコミュニティが少しでも身近なものになってほしいですね。

そうですね!本日は、貴重なお話しをしていただきありがとうございました。

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