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  • 2025.07.25
  • 公開日:2025.07.25

初めてのシェアハウスにおける注意点は?物件を選ぶときのポイントを解説

「家賃を抑えながら、交流も楽しみたい」と思い、シェアハウスに興味を持つ人が増えています。とくに初めて一人暮らしをする方や、地方から都市部へ出てきたばかりの方にとって、シェアハウスは魅力的な選択肢です。

しかし、共同生活には思わぬトラブルや不便もつきもの。物件選びを間違えると、毎日の生活にストレスを感じてしまうこともあります。

そこで今回は、シェアハウス初心者が知っておくべき注意点と、物件を選ぶ際の重要なポイントをわかりやすく解説します。

【入居前】初めてのシェアハウスにおける注意点

まずは、入居前における注意点について見ていきましょう。

家賃が安すぎないか

シェアハウスの魅力のひとつに「家賃の安さ」がありますが、相場よりも極端に安い物件には注意が必要です。たとえば、水回りの設備が老朽化していたり、清掃や修繕が行き届いていない、入居者の入れ替わりが激しく落ち着かないなどのリスクがある場合があります。

また、安さを売りにしている物件は共用スペースが快適に保たれていないこともあり、日常生活にストレスを感じてしまう可能性があります。家賃の安さに惹かれるのは当然ですが、「なぜ安いのか?」という視点を忘れず、現地を見学して納得した上で選ぶようにしましょう。

空き部屋が多すぎないか

シェアハウスを選ぶ際は、空き部屋の数もひとつの判断材料になります。もし、何十部屋もある大型物件なのに半数以上が空室であれば、何らかの問題が潜んでいる可能性があります。

たとえば、ハウスルールが曖昧でトラブルが頻発していたり、管理が行き届いていなかったりするケースです。住人が少ないと共用スペースが寂しくなりがちで、せっかくの交流の場が機能しないというデメリットもあります。

また、空室が多いということは運営面で不安がある場合もあるため、事前に運営会社にその理由を尋ねてみましょう。

個室のある物件かどうか

プライベートな時間を大切にしたい人にとって、個室の有無は非常に重要な要素です。完全なドミトリータイプのシェアハウスでは、常に他人と空間を共有することになり、気疲れする場面が増えるかもしれません。

特に仕事や勉強などに集中したい時間がある人にとっては、静かに過ごせる自分だけの空間があるかどうかが、生活の快適さを左右します。鍵付きの個室がある物件であれば、他人との交流を楽しみながらも、自分の時間を確保することができるため、メリハリのある生活が実現できます。

ハウスルールが明確かどうか

シェアハウスは複数人が共に暮らす空間であるため、トラブルを未然に防ぐためにも、ハウスルールの明確さは非常に大切です。掃除当番の有無や頻度、ゴミの分別方法、シャワーや洗濯機の使用時間、騒音対策など細かなルールがしっかり決められていないと、住人同士の認識にズレが生じ、無用なストレスにつながることがあります。

ハウスルールは物件ごとに異なるため、契約前に文書として提示されるか、運営側がルールをきちんと管理しているかを確認しましょう。とくにルールを守らない人に対して、管理者がどのように対応するかが明確になっている物件であれば、安心して共同生活を送ることができます。

初期費用が明確かどうか

シェアハウスの家賃は安くても、入居時にかかる初期費用が不明確なままだと、思わぬ出費に驚くことがあります。一般的に、入居時には敷金や礼金、保証金、事務手数料、清掃費用などが必要となることがありますが、それぞれの内訳がはっきりしていないと、予算オーバーになる可能性もあるでしょう。

なかには「クリーニング費用は退去時に徴収」といったケースもあり、最終的に高額な支払いを求められることもあるため注意が必要です。契約前に見積もりを出してもらい、何にいくらかかるのかをきちんと把握しましょう。初期費用が不透明な物件は、運営の透明性にも不安が残る場合があるため、慎重に選ぶことが大切です。

運営体制がどうなっているか

物件そのものがどれだけ魅力的でも、運営体制がしっかりしていなければ、日常的なトラブルやストレスの原因になります。たとえば、設備の故障や住人同士のトラブルが発生した際、すぐに対応してくれる管理者がいるかどうかは非常に重要です。

また、共用スペースの清掃が定期的に行われているか、備品の補充はされているかなど基本的な管理体制が整っているかどうかもチェックポイントです。入居者任せにしているシェアハウスでは、トラブルが表面化しやすく、快適に暮らすことが難しくなります。

見学時には運営者が常駐しているか、連絡手段は整っているか、トラブル対応のルールはあるかなどを具体的に確認すると良いでしょう。

コンセプトが自分に合っているか

最近のシェアハウスは単なる「住まい」ではなく、価値観や目的を共有する空間として、さまざまなコンセプトを打ち出しています。

たとえば国際交流をテーマにしたもの、料理好きが集まるシェアキッチン型、起業志向の人が集うコワーキング重視のタイプなどその種類は実に多様です。一見魅力的に感じるコンセプトでも、自分の性格やライフスタイルに合っていなければ、ストレスや孤立感につながることがあります。

イベントや交流が多いタイプの物件が合う人もいれば、静かに自分の時間を過ごしたい人もいます。物件のホームページや見学時にその雰囲気を確かめ、自分にとって「ここでの暮らしが心地よさそうかどうか」をしっかりイメージすることが大切です。

どんな人が入居しているか

シェアハウスでは住人同士の距離が近いため、どんな人が住んでいるかが、生活の満足度に直結します。年齢層や職業、生活リズム、価値観などが大きく異なると日常の些細なことでも摩擦が生じやすくなるからです。

たとえば早朝から仕事をしている人と夜型の生活をしている人が同じフロアにいると、生活音が気になってしまうこともあります。また、積極的に交流を求める人と一人の時間を大切にしたい人が混在すると、居心地の悪さを感じることもあるでしょう。

入居前に可能であれば実際の住人と顔を合わせて話してみたり、過去のレビューや運営者からの説明をもとに、どんな人が多く住んでいるのかを把握することが理想的です。

【入居後】初めてのシェアハウスにおける注意点

ここからは、入居後の注意点について紹介します。

共有部分は綺麗かどうか

シェアハウスで快適な生活を維持するにはキッチンやトイレ、バスルーム、リビングなどの共有スペースが常に清潔に保たれているかどうかが非常に重要です。

いくら個室が整っていても共用部分が汚れていたり、掃除が行き届いていなかったりすると、生活の質は一気に低下します。

特に、料理や洗濯など日常的に使用するスペースは、住人全員のマナーが反映される場所でもあります。ゴミが放置されていたり、私物が置きっぱなしになっている状況が続くようであれば、住人同士の意識にズレがある可能性があります。

夜中に騒音が発生していないか

シェアハウスでは複数人が同じ建物で暮らしているため、騒音トラブルが起きやすい環境にあります。特に夜中に大きな声で話したり、音楽を流したりする行為は、他の住人の睡眠や生活に支障をきたす可能性が高いです。

入居当初はお互いに遠慮があるものの、時間が経つにつれて音への配慮が薄れてくる場合もあり、その結果として不満が蓄積するケースも少なくありません。日々の生活で「少しうるさいな」と感じるようであれば、その都度運営側や当事者にやんわりと伝えることが大切です。

住民が外部の人間を連れ込んでいないか

シェアハウスによっては「外部の人間の立ち入りは原則禁止」や「友人を招く際には事前申請が必要」など、セキュリティやプライバシーを守るためのルールが設けられている場合があります。

にもかかわらず、ある住人が頻繁に恋人や友人を連れ込んでいると、他の入居者にとっては不安や不快感の原因となります。特に夜遅くまで共用部で大声で話されたり、知らない人がキッチンや風呂場を使用しているのを見かけると、落ち着いて生活できなくなることもあります。

こうした問題は、プライバシーや安心感を損なうだけでなく、他の住人との信頼関係にも悪影響を及ぼします。誰がいつどこにいるかが把握しきれない状態では、物品の紛失やトラブルにもつながりかねません。外部の人間の出入りに関するルールが守られているか、運営側がしっかり管理しているかは、入居後も注視すべきポイントです。

ハウスルールを守っているかどうか

どんなにきちんとしたハウスルールが設定されていても、実際にそれを住人全員が守っていなければ、共同生活はすぐに崩れてしまいます。

掃除の分担が守られていなかったり、夜間の騒音やゴミ出しのマナーが悪かったりする場合、そこから小さな不満が生まれ、それがやがて大きなトラブルへと発展することもあります。

ルール違反が一部の人によるものであっても、それを見過ごしてしまうと「守らなくてもいい雰囲気」が全体に広がってしまい、秩序が崩壊してしまいます。入居後は、自分がルールを守るのはもちろんのこと、周囲にも注意を向けながら、気になることがあれば運営側に相談するなどして、健全な暮らしを維持する努力が求められます。

シェアハウス選びのポイント

ここからは、シェアハウス選びのポイントについて紹介します。

入居を決める前に内見する

写真やウェブサイトだけではわからないことが多いため、シェアハウスを選ぶ際は必ず内見をすることをおすすめします。実際に訪れることで、共用部分の清掃状況や建物の雰囲気、他の入居者の様子などを肌で感じることができます。

また、部屋の広さや日当たりや防音性、空気の流れなどもチェックポイントです。説明では「個室あり」と書かれていても、壁が薄く隣室の音が筒抜けだったり、収納スペースが不十分だったりすることもあります。

シェアハウスの規模感を見る

シェアハウスには数人で暮らす小規模なものから、数十人が同時に住む大型物件までさまざまなタイプがあります。それぞれにメリットとデメリットがあり、自分の性格やライフスタイルに合った規模を選ぶことが快適な生活につながります。

たとえば、小規模なシェアハウスは住人同士の距離が近く、アットホームな雰囲気を楽しみたい人には最適です。しかし、そのぶん人間関係が密になりすぎて息苦しさを感じる場合もあります。

一方、大規模なシェアハウスではイベントが多く出会いの幅が広がる一方で、全員と深く関わることは難しいかもしれません。また、共有スペースの混雑具合や掃除の頻度にも影響が出ます。自分がどのような人間関係を求めているのか、どんなペースで生活したいのかを考えながら、適切な規模感を見極めましょう。

周辺環境やアクセスを確認する

物件そのものが良くても、周辺環境が自分の生活スタイルに合っていなければ、長く快適に住み続けるのは難しくなります。まずは最寄り駅までの距離や通勤・通学にかかる時間を確認し、実際に歩いてみることが大切です。

地図上では近そうに見えても、道が暗くて人通りが少なかったり、坂が多くて通うのが大変だったりするケースもあります。また、スーパーやコンビニ、病院、郵便局など生活に欠かせない施設が近くにあるかどうかも大きな判断材料になります。

深夜の騒音や治安の悪さが気になる地域では、安心して暮らすことが難しくなるため、昼と夜、両方の時間帯に周囲を歩いてみると安心です。

慎重に物件を選んで初めてのシェアハウスを成功させよう!

シェアハウスは家賃の安さや人とのつながりといった魅力がありますが、選び方を間違えると不満やストレスの原因になりかねません。初めてのシェアハウスだからこそ、「どこでも同じ」と妥協せず、しっかりと時間をかけて物件を見極めることが大切です。

内見で感じた雰囲気や住人の様子、周辺環境、そして自分の性格や生活スタイルに合っているかどうかを冷静に判断することで、後悔のない選択ができるはずです。

この記事で紹介したポイントを参考に、自分にぴったりのシェアハウスを見つけて、心地よい新生活をスタートさせましょう。慎重な選択が、シェアハウス生活を成功に導く第一歩となります。

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